漢方薬が大好きになりました!
以前の私の漢方薬に対するイメージは「苦い・高い・効かない」でした。というのも、父が医者をしており、以前から「漢方薬は信用できない」と言っていたものですから、私もそうなんだろうと思っていたんです。試しに父から漢方薬をもらって飲んだことがありましたが、やはり飲めたものではなかったです。
知人の紹介で中山先生とお会いして、お酒を飲みながら熱心に漢方のお話をされていたのがとても印象的でした。化学薬品で一時的に症状を抑えてる人を救いたいとか、日本漢方と中医学漢方は違うとか、日本の薬局方の効能記載は中医学的ではないとか、いろんなお話をされていましたね。 私が興味を持ったきっかけは私が意地悪して先生に「漢方薬は効かないって、父が言ってましたよ」と、言ったのに対して「適材適所じゃないけど、鍵と鍵穴のように、症状に合うものを選ばなければ効きません」とお答えになられたことでした。
その場で、私の悩みを聞いてもらったのですが、驚いたのはその質問の多さと内容でした。生理痛の相談だったのに、肩こりはどうかとか、眠りはどうかとか、食欲はどうかとかいろんな事を質問されました。そして、後日薬局でお薬をいただいたのですが、飲んでみたら生理前のイライラとか胸の張りとかPMSが全然なくて、生理もすごく楽に迎えることができました。不思議に思い、先生にお伺いしたところ、中医学というのは西洋医学とは異なった医学なので症状からお薬を決めるのではなく、その方の体質や変化を中医学的に判断してお薬を決める、ということでした。
そんなことがあり、どんどん中医学に興味が出て、お店に行くたびにちょっとした授業をしてもらうようになりました。とてもわかりやすく、また中医学が実は我々の日常にはとても根深く関わっているというのも知りました。世界に一つだけの花ではないですが、やはり我々人間は歳も違えば性別も住む環境も違うわけですから、みんなに同じお薬というのは本来存在しないか、余分な物が多く入っているということなのかもしれませんね。
今では父の漢方の相談にものるようになりましたが、その相談の内容は先生のお話を参考にしています。父も「そんな使い方があるのかぁ」とか「生薬のことまでは分からなかった」と感心していました。医療費の問題や介護の問題など日本の抱える医療問題はとても大きいです。病気にならない人をいかにして増やすかが、今後の日本の課題になってくると思います。私もいつかは、西洋医学と中医学の両方から人を見られるように勉強していきたいと思います。