生理前の肌荒れについて

生理前のニキビについて

生理前のニキビは多くの女性の悩みの種ではないでしょうか?

中医学的に考えると生理前はニキビができやすくて当然…

生理前の体温が高い状態を「高温期」と呼びます。低温期に比べると0.3~0.5℃ほど上昇するおよそ14日間を指します。
高温期は字のごとく「高温の時期」であるため、体内に熱がこもりやすくなり、この熱が様々な精神的・肉体的な不調を招きます。中医学における熱の症状は「赤み、かゆみ、痛み、のぼせ、便秘、イライラ、頭痛」などが代表的です。普段の生活から便秘やイライラ、頭痛などがある人は生理前になるとさらに熱の症状が悪化しやすくなるとも言えます。
そのため、生理前のニキビを改善するには日ごろから「体の中に余分な熱を溜めない事。ストレスが溜まらないようにする事」が大切になります。

生理前にニキビが出来てしまう人にお勧めの食養生

不要な熱を体から出す食材

  • きゅうり
  • なす
  • トマト
  • ゴーヤー
  • 豆腐
  • 百合根
  • れんこん
  • 緑豆
  • すいか
  • メロン
  • ライチ緑茶
  • コーヒー
  • 菊花茶
  • ミントティー

香辛料や辛味があるもの、油っこい物、甘い物、アルコールは避けた方が良いでしょう。

ストレスが溜まりにくくする食材

  • セロリ
  • 梅干し
  • 菊花
  • 柑橘類(オレンジやグレープフルーツなど)
  • あさり
  • しじみ
  • イカやタコ
  • パセリ
  • ミント
  • レモン
  • ブドウ
  • 黒酢
  • ジャスミン茶
  • ラベンダー茶
  • カモミール茶
  • 春菊
  • クコの実

過剰な甘みと塩分、辛味は控えた方が良いでしょう。辛味はわずかであればストレスを発散してくれますがその効果は一過性で、かえって体に熱をこもらせる食材も多いため、イライラや怒りの感情を悪化させることもあります。怒りっぽい人は辛味を控えるのが無難でしょう。
 

体の中の余分な熱を排出する漢方薬

清営顆粒(せいえいかりゅう)

清営顆粒は「血熱」という体に熱がこもった状態を解消する有名な処方です。顔が赤い、赤いニキビができるなどの炎症症状のほかに便秘や腹部膨満感などにも効果的でまさに「デトックス漢方薬」と言えます。
しかし、胃腸の弱い人は慎重に服用する必要があり、最初は少量からスタートするのが無難です。下痢が強く出る場合は量を減らすか服用を止めるようにしましょう。

ストレスを溜めないようにする漢方薬

逍遥丸(しょうようがん)

生理前のイライラや緊張、鬱々感を改善する代表的な処方として逍遥丸があります。
逍遥とは「気ままに散歩する フラフラ歩く」という意味があり、まさに煮詰まってしまった時に気分転換に散歩をするかのような漢方薬です。この処方の良いところは気の流れを改善すると同時に穏やかではありますが血を補う生薬も含まれていることです。そのため、貧血傾向の人にもお勧めなので、女性のストレス対策のファーストチョイスになる事があります。
似たような処方に加味逍遥散があります。この処方は逍遥散に牡丹皮と山梔子が加わったものです。
牡丹皮と山梔子が加わっている分、清熱作用が高まっており、ストレスが加わった時に燃えるような感情(怒り、キレやすい、口調が強くなる)が強くみられる人にお勧めです。赤いニキビを炎症と考えると、逍遥丸よりも加味逍遥散の方が効果的かもしれません。
しかし、逍遥散に比べると体を冷やす特徴があるので、冷え症体質や下痢体質の人にはあまりお勧めしません。

ニキビ対策にお勧めの漢方薬

五涼華(ごりょうか)

五涼華は金銀花、野菊花、蒲公英、紫花地丁、龍葵の5種の生薬から成るハーブティーです。どの生薬も体の熱を取ってくれるため、肌の赤み以外にも口内炎やのどの痛み、充血などが気になる方にも好まれます。
味は比較的苦いため、好みが分かれるところではあります。店頭ではいつでも試飲できますので、ぜひ1度試飲してみてください。

まとめ

女性のニキビは生理の関係上、避けては通れないトラブルかもしれません。しかし、炎症の元になる「余分な熱&ストレス」を軽減することで肌荒れしにくい体質作りが可能です。
食養生&漢方薬で生理前にニキビ対策をぜひお試しください。

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