春のストレス 漢方の対応

こんにちは、宇都宮市・天明堂薬局の中山です。

春らしい暖かい日差しが増えてきましたね。
春は秋冬と続いた陰の季節が終わり、春夏の様の季節への転換点です。

温かく、上昇し、軽快になるこの時期は心も動きやすくなるため
・新しい事に挑戦しよう!
・今年こそは何かをやり遂げよう!
と、やる気になっている人も多いと思います。

しかし、この春の陽も人によっては悪い方向に行ってしまいます。
昔から
・春先は変な人が出る
・木の芽が芽吹くときは気をつけなさい
と、言われるように、この時期は衝動的で、感情的で、抑制のきかない人も増えてきます。

いわゆるストレスなどによる「怒」の感情が湧きたちやすい時期でもあるのです。

漢方ではストレスが溜まって『怒』の感情になる原因を気(心や体を動かすエネルギー)の巡りが悪くなった状態【気滞(きたい)】と考えてます。

そして気滞を改善する漢方薬の種類を疏肝理気薬と呼びます。

その代表格が加味逍遙散や逍遥散です。

加味逍遙散は保険適用も受けているためポピュラーな処方です。
加味逍遙散は逍遥散に牡丹皮と山梔子と呼ばれる二つの生薬を加えたものですが、この牡丹皮と山梔子が【冷やす力】がとても強い生薬になります。
そのため、ストレスによって気持ちが煮詰まるようにイライラする場合にはとても良い処方と言えます。
しかし、ストレスを感じた時に必ずしも怒りの感情になる人ばかりではありません。
中にはため息をついたり元気が出なくなってしまったり、いわゆる気が落ちてしまう人も多いでしょう。
そんな人は牡丹皮と山梔子が入っていない逍遥散の方が良いかもしれません。
疏肝理気薬は多種多様にあるため、自分がどのタイプなのかを見極める必要があります。
大まかなベクトルがあっていれば【全く効果がない】という事にはないと思いますが、より適切な漢方薬を選択したほうが良いですね。

 

春は大なり小なり、メンタルのトラブルが起こるものです。
そんな時にポケットに疏肝理気薬を入れておけば、すぐに対処が可能です。
小さな炎を大きな炎になる前に、疏肝理気薬で沈下させて心身ともに健やかな春を過ごしましょう!

中山 貴央

中山 貴央先生

  • 薬剤師
  • 国際中医専門員
  • 薬膳コーディネーター

子宝相談、婦人科相談、美容相談を専門としています。
唯一無二の自分の心と体、そして人生だからこそ根本から改善できる漢方を試していただきたいと思っています。