噛んだわけでも、不摂生をしたわけでもないのに口内炎!その原因は
こんにちわ、宇都宮市・天明堂薬局の中山貴央です。
暑い毎日ですが、皆さんお元気ですか?
夏は五行学説において『心火』が燃えやすい季節、楽しい反面、イライラや不眠なども起こりやす季節です。
さて、今回は口内炎という誰もが一度はなったことがある身近な症状である口内炎に焦点を当ててみました。
というのも、口内炎の原因の一つに【心火上炎】があるからです。
噛んだわけでも、食事の不摂生をしたわけでもないのに口内炎ができてしまった…。
そんな人に読んでもらいたいコラムです。
さて、中医学では舌は心の苗と言われ、『口や舌に瘡を生ず…、すなわ心の鬱熱なり』と考えられ、心の過剰な鬱滞した熱は口内に炎症を起こすと考えています。
イライラしたり、ムカムカしたり、怒りの感情がこみあがるような日々を過ごしていると体の中に火が燃え上がってきて、その炎が口内炎の引き金になる、と考えているわけです。
心火上炎の状態になっている人の特徴は
・落ち着きがない
・不眠
・尿が黄色く色が濃い
・舌にべったりと黄色い苔が生えている
・口臭がする
・攻撃的な性格
などが挙げられます。
このような状況における口内炎はTVCMで見るようないわゆる『栄養不足』によるものではないため、ビタミン剤を服用しても良くなるとは考えにくいです。
逆に、過剰な熱がこもっていることで火(炎症)を起こしているので、対策としては清熱解毒薬を服用するのが良いでしょう。
代表的なものには黄連解毒湯があります。
心火上炎による口内炎にはピッタリの処方です。
心火上炎が起きている場合は火を助長するような飲食は控えてください。
香辛料の強い物、揚げ物、アルコールは悪化しやすくなるので、食べないようにしましょう。
何より、心火上炎が起きている人は、心の火を発散させること、すなわちストレス発散が大切です。
暑い夏ではありますが、涼しい場所で散歩や運動をしたり、誰かと楽しく会話するなどして、鬱々とした気が火に変わる前に発散させてしまいましょう!