産後の不安・鬱を改善するために漢方薬を
こんにちわ、宇都宮市・天明堂薬局の中山です。
お盆も過ぎ少し風も変わるかと思いましたが、まだまだ35℃前後の毎日で暑い日々が続きますね。
涼しさを感じるのは、もうちょっと先になるかもしれません。
秋が待ち遠しいような、夏の終わりが寂しいような、そんな毎日を過ごしています。
さて、タイトルについて。
当店は妊活中のお客様が多いのですが、産後の相談も多いです。
特に産後の心身の疲労感からくる鬱や不安を感じる人は多く、産後しばらくしてご来店される人も少なくありません。
今回は、産後に起こりやすい不安や鬱を予防するための漢方薬を紹介したいと思います。
そもそも、なぜ母親は産後に鬱や不安を感じやすくなるのでしょうか?
そのキーワードは【出産・育児による気血の消耗】です。
気とはざっくりと心や体を動かすためのエネルギーと考えて良いでしょう。
血はざっくりと心や体を養うための栄養だと考えて良いでしょう。
出産や大量の気血を消耗する行為です。
そのため、産後は十分に休憩することが求められるのですが、育児などをワンオペでしている人は自分の心身を休める事が不十分になり気血の回復が疎かになります。
気血が不足すると
【気】持ちが弱い
【気】力が湧かない
【気】配りがしんどい
【気】丈に振舞えない
【血気盛ん】になれない
などが起こってしまいます。
結果として、疲労倦怠感や不安、煩躁、イライラが出やすくなり、産後の鬱などメンタルトラブルを起こしやすくなるのです。
そのような状況を予防するためには気血を補う肉・卵などタンパク質を多く含む食事をとる事と、十分な睡眠をとることです。
しかし、育児の忙しい毎日でそのような理想的な過ごし方を実践するのは難しい人も多いでしょう。
そのような場合にこそ、気血を補う漢方薬をお勧めしたいと思います。
代表的な漢方薬には心脾顆粒や婦宝当帰膠、参茸補血丸などが挙げられます。
心脾顆粒は脾(胃腸のような存在)の働きを良くして、気血を作りやすい体質へと改善してくれます。食事をとっているのに何となく元気が出ない方に良いでしょう。
婦宝当帰膠は当帰を多く含む処方で補血作用に優れてます。
髪は血の余り、とも言われるように血が不足すると抜け毛が目立つようになります。
産後に抜け毛や不安、不眠、肌荒れなどが目立つ場合には良いでしょう。
参茸補血丸は補血作用と補腎作用に優れた処方です。
【人の老化は腎の老化】とも言われますが、腎が弱ると精が不足し【精力的に頑張る】事ができなくなります。生命力の低下や疲労を強く感じる場合には良いでしょう。
もちろん、これらの処方も人によって合う・合わないがあるため、服用する際には必ずご相談ください。
素晴らしい育児をするには、何より自分の心と体に余裕があることが大切です。
ギリギリな心と体では精神的に張りつめてしまい、育児が辛い物になる事もあります。
どうか皆さんにとって育児が楽しく素晴らしいものになるためにも、漢方薬で気血を補い、元気な心と体で過ごしてくださいね♪