冷え性と不妊に関する漢方の言葉
おばあちゃんの知恵袋とはよく言ったもので、昔の人は科学的に証明されていなくても経験則から様々な生活の知恵を持ってました。
核家族化が進み、おばあちゃんおじいちゃんの知恵の伝承が疎かになっている昨今ではありますが、やはり先人の体験を基にした言葉というのは奥深いものがあります。
今回ご紹介するのはおばあちゃんおじいちゃんよりもさらに、もっともっともーーーーっと昔の人の言葉です
≪傅青主女科≫より
寒冷之地、不生草木
重陰之淵、不長魚籠
今胞胎既寒、何能受孕?
この言葉を今風に訳するとこうなります☟
「寒い土地には草木も生えない。重く光の届かない場所では魚も長くは生きられない。生殖器(卵巣や子宮)が冷えていて、どうして妊娠できますか?(できませんよね?)」
かなり今風に訳したので厳密には少しずれるかもしれませんが、こんな意味があります。
要するに「下腹部を冷やしていると妊娠しにくくなりますよ」ってことです。
だから昔の人はお腹を冷やすことを毛嫌いしていたんですよね。
しかし現代人は、アイス、ビール、生野菜、スムージー、ジュース、シャワー、薄着と下腹部を冷やす生活をしがちです。
これから暑い夏が始まりますが、お腹を冷やすことに関してはどうか気を付けてほしいものです。
もしも、お腹の冷えや生理不順、生理痛が気になるなら、生殖器を温める漢方薬がおすすめです。
代表的なものとしては以下の二つがあります。
参茸補血丸(さんじょうほけつがん)
この処方は鹿茸という動物系生薬を用いた漢方薬で生殖機能を中心とした下腹部を温めてくれます。処方名にもあるように「血を作る」効果にも優れているので、冷え性や高温期が低い&長続きしない、元気が出ないなどの症状がある人にお勧めです。
婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)
名前のごとく「婦人の宝」と称される有名な漢方薬です。甘いシロップ状でとてもおいしく、それゆえに漢方が苦手そうな人にも長く愛されています。
卵巣機能の改善に高い期待を持たれている生薬の当帰がとても多く配合されています。
他にも下腹部を温める処方はたくさんありますので、自分の生活や状況に応じて使い分けると良いでしょう。
冷えは女性の大敵です。絶対に冷やさないように気を付けてくださいね!