更年期障害による不眠にお勧めの漢方薬
こんにちは、宇都宮市・天明堂薬局の中山です。
今日は更年期中の不眠によく使用される漢方薬をご紹介したいと思います。
そもそも更年期障害になるとなぜ女性は不眠になりやすくなるかご存知ですか?
漢方の理論である陰陽学説において
陽→温かい、上昇、動く、外向き、昼、軽い、男
陰→冷たい、下降、静止、内向き、夜、重い、女
となっています。
陰陽はバランスを重視し、過度に一方に傾いてしまうと心身の不調が起きてしまいます。
面白いのは男女を陰陽で分けると、女性は陰に属する、という点です。
では、更年期とはどのような時期でしょうか?
それは卵巣(女性の機能)が急激に低下していく時期です。
そのため、陰が急激に低下するため、陰陽のバランス乱れて陽に傾いてしまうのです。
その結果、心と体が陽の特徴を帯びてしまうため、
火照り、多汗、イライラ、高血圧、不眠
の症状が目立つようになるのです。
このように心と体が陽に傾いてしまうと夜にもかかわらず興奮状態が続いてしまい、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなってしまいます。
このような不眠に使用される代表的な漢方薬が天王補心丹(てんのうほしんたん)です。
この漢方薬は【心陽を鎮めて、腎陰を増やす】を目的とした漢方薬で、陰陽のバランスを整えるのに最適です。
さらに酸棗仁や遠志、柏子仁など心の栄養となる生薬も配合されているため、単に更年期障害による不眠以外にも、仕事や家事、育児、介護などによる心労にも使用できます。
もちろん実際には天王補心丹以外にも、補助的な漢方薬を併用することが多いですが、予算的にも難しい場合は更年期障害がある女性は『とりあえず天王補心丹』という選択肢も悪くはないでしょう。
それ以外にも
・香辛料や揚げ物を控える
・夕食の食べ過ぎは控える
・午前中を中心に疲れすぎない運動をする
・朝ごはんに味噌汁を飲む
なども並行して行っていただけると、更年期障害による不眠が改善されやすくなります。
ぜひ、1人で悩まずにお気軽にご相談ください。
あなたの元気が家族の元気を支えていることを忘れないでくださいね(^^♪