更年期障害は陰陽のバランスを整えるべし
こんにちわ、宇都宮市・天明堂薬局の中山です。
今日はご相談内容の中でも多い女性の更年期障害について、少し書きたいと思います。
漢方において更年期障害を改善するうえで、陰陽学説はとても重要になります
陰陽学説は、この世のものは全て陰と陽に分けられる、という考え方です。
具体例は
陰→夜、下、雨、暗い、寒い、静、重い、女
陽→昼、上、太陽、明るい、温かい、動、軽い、男
といった具合です。
陰陽はバランスを保ちながら、お互いに支えあい、時として対立したり転化しています。
女性の更年期障害は女性のとしての機能が低下する時期、つまり、陰が急激に低下していく時期です。
そのため、陰陽のバランスが崩れ、相対的に陽の状態になります。
心身が陽に傾くと、いわゆる更年期障害として有名な、火照りやイライラ、不眠(興奮)、多汗の症状が目立つようになるのです。
女性の更年期障害は、低下している陰を補い、陽とのバランスをとる事で改善していきます。
瀉火補腎丸などはその代表例で、知母や黄柏で陽を降ろしながら、六味地黄丸で陰を補い、陰陽のバランスをとります。
食事の面でも陰を補い、陽を抑える食材を意識して食べると良いでしょう。
トマト、きゅうり、白菜、小松菜、大根、スイカ、レモン、梨、牛乳などが有名ですね。
逆を言えば、陽を高め陰を失うような食材は避けるべきです。
香辛料、揚げ物、生姜、ニンニク、ニラ、エビ、シナモン、羊肉、などが有名ですね。
このように女性の更年期障害は陰を補い、陽を降ろすような漢方薬や食事で症状も楽になってきます。
ただ、気をつけないといけないのは体質は人それぞれであるため、厳密にはその他の要因も考慮した対応する必要があります。
詳しい漢方薬の選定や食事のアドバイスは必ずカウンセリングの上で決めていきましょう。