更年期障害も漢方的には大きく2つのタイプがあります その②
こんにちわ、天明堂薬局の中山です
前回から更年期障害が2タイプに分けられることを書いています。
前回紹介したのは腎陰虚タイプと言われる、火照りやイライラ、多汗、乾燥などいわゆる一般的な更年期障害の症状でした。
腎陰虚は腎の陰が不足しているので、食事も漢方薬も陰を補うものをお勧めしました。
今回ご紹介するタイプは腎陽虚タイプと呼ばれるもので、症状としては腎陰虚と真逆になります。
腎陽虚とは腎の陽が不足(虚)しているという状態です。
腎虚については前回のブログで書きましたので、そちらをご参照ください。
陽とは一般的に「活動的、温める、機能を亢進させる」などの特徴があるものです(←実際はこんな単純ではありません)。
よく「陽気な人」なんて言葉がありますが、イメージとしては活動的で明るい印象がありますよね?
まさに「陽」とはそのような存在です。
陽虚とは陰と陽のバランスにおいて陽が不足していて陰に偏っている状態です。
そのため、以下のような症状が起こりやすくなります。
・四肢の冷え
・疲労感
・下痢
・風邪をひきやすい
・覇気がない(弱々しい印象)
・風邪をひきやすい
・頻尿
どうでしょうか?何となく弱々しく寒々しくしている印象がありますね。
このタイプの人が気をつけなくてはいけない食事は冷たいものや火の通ってない食事です。
上記の症状を考えれば「冷やすことがNG」というのは何となくわかりますよね。
温かく消化の良い食事を意識すると良いでしょう。
食材も生姜や羊肉、エビ、ウナギ、クルミ、ニラ、アワビ、イカ、豆、ゴマなどがお勧めです。
漢方薬としてお勧めのものは八味地黄丸や参馬補腎丸、至宝三便丸、参茸補血丸などが良いでしょう。
胃腸の弱さが目立つようでしたら、補中益気湯や星火健胃顆粒、勝湿顆粒、平胃散などを合わせてみるのも良いでしょう。
ただ、漢方薬は体質によって使い分けをしなくてはいけません。
この体質の見極めに関しては専門家に相談することをお勧めします。
というわけで、前回から2回にわたって更年期障害について書いてみました。
どうでしたか?TVCMでみられるような更年期障害はあくまで1つのタイプであって実際には違ったタイプの更年期障害があることが分かりましたね?
唯一無二の自分の体だからこそ、正しい判断とお薬を服用してくださいね!
そうすればきっと、快適な更年期を過ごせると思います。