定時起床・定時就寝 まずはここから
こんにちは、宇都宮市・天明堂薬局の中山です。
秋は季節の変わり目、自律神経の乱れによる心と体の不調が目立つ時期です。
さて、『自律神経』という言葉を耳にすることはありますが、結局のところ『何??』という人も多いと思います。
自律神経とは交感神経と副交感神経を指します。
簡単に言えば
活動・興奮→交感神経
静止・リラックス→副交感神経
というイメージで良いと思います(あくまでイメージ)。
そのため、一般的に
日中→交感神経優位
夜間→副交感神経優位
というリズムになります。
そのため『自律神経が乱れている』を砕いて表現すれば
・昼間なのに活動的になれない
・夜間なのに眠れない
となります。
そのため、自律神経が乱れている人は病気でもないのに日々の生活に不調を感じる事が多くなります。
1日のリズムを体は覚えている
我々の体には『概日リズム』とよばれるものがあります。
これは脳に刻まれた約24時間のリズムで、
目を覚ます時間、起きている時間のコントロール以外にも
飲食の時間、気分や感情、排尿する尿の量、体温、代謝の善し悪し、ホルモン分泌量をコントロールしています。
つまり脳は
・朝だからご飯食べよう
・朝だから排泄しよう
・起床に向けて体温を上げよう
・夜だから就寝状態に入ろう
といった具合に、体をその時間に適した状態にします。
そのため、定時起床・定時就寝で過ごしている人は
・朝になれば自然と眼が覚める
・朝になれば自然と食欲がわいて、トイレに行く
・昼は活動的に仕事・運動ができる
・夜になると落ち着いてきて眠くなる
・就寝中は深い眠りにつくことが出来る
となります。
しかし、起床と就寝が安定しない人はこのリズムがぐちゃぐちゃになります。
そのため…
・朝なのに起きれない
・朝なのに食欲がない
・昼間、怠さで仕事ができない
・夜になっても興奮して眠れない
・眠りが浅い
という症状を起こしてしまいます。
お仕事柄、夜勤をしている人も多いと思いますが、もし自律神経の不調に悩まれているのであれば思い切って夜勤をやめる、という選択肢も大切です。
どんなに素晴らし漢方薬を服用していても、生活リズムが崩れていては本当の健康的な生活は難しいと考えます。
不眠による疲労のデータ
定時就寝・定時起床ができず、さらに睡眠時間も短くなるとその悪影響は悪化の一途です。
睡眠時間が6時間の人と8時間の人を比較すると疲労を感じるまでの時間に10~30%の差が生じたという研究データがあります。
単純な話をすれば、
9時から18時まで仕事をした場合、
しっかり寝ている人が18時に『疲れた』と感じたとすると、
睡眠時間が短い人は15時30分には『疲れた』と感じてしまいます。
これでは仕事の成果に差が出てしまいますね。
概日リズムも乱れ、睡眠時間も短い人が毎日を元気に過ごすことなど不可能です。
もし、今、このブログを読んでいて疲れやすさや仕事での集中力の低下、体力の低下を感じている人は、睡眠から意識を変えていくのも大切です。
秋を元気に過ごすために
秋は鬱や疲労感、メンタルダウンを原因とした不登校などの相談が急激に増えてきます。
カウンセリングをしていると、夜更かしが引き金になっているケースも多いです。
親御さんに聞いても『子供が何時に寝ているか知らない』という事も多いです。
自律神経が乱れやすいこの時期、まずは定時就寝・定時起床を家族間の約束にしてくださいね。