梅雨は脾が弱り悩み事が増えて、眠れない…
こんにちは、宇都宮市・天明堂薬局の中山です。
6月も間近に迫り、梅雨の話題も少しずつ増えてきましたね。
不眠の視点から見ても梅雨は不眠の原因の引き金になる可能性があります。
今日は、なぜ梅雨が不眠に引き金になるのか?解説していきます。
脾は思を主る
五行学説では『脾は思を主る』という考え方があります。
これは砕いて書けば『胃腸が弱ると考えすぎになりやすい』と考えられます。
思いすぎになると『気は結ぶ』と言われます。
気は心や体を動かすエネルギーのような存在ですから、本来は凝り固まることなく柔軟にめぐる事が理想です。
誰しも悩み事があると心も体もキュッと固くなる経験はありますよね?
それがまさに『気が結ぶ』という状態に近いです。
いろんなことをグルグルと考えたり悩んだり、そんなことをしていると眠れなくなってしまいます。
そういう意味でも、脾が弱ると思い悩むことが増え、不眠を引き起こすと言えるでしょう。
脾は湿を嫌う
脾はその特徴として『湿を嫌う』というのがあります。
湿は長雨のような湿気や、冷たい飲食、過剰な水分摂取なども含まれます。
そのため、梅雨時期は湿の影響により、脾の働きが低下してしまいます。
食欲低下や、食べても元気が出ない、便が緩い、などは脾の弱りのサインと考えて良いでしょう。
梅雨時期に不眠にならないために
湿の影響で脾が弱る→考えすぎ、悩みすぎが起こる→不眠
という流れを防ぐためには、体の湿を追いはらう事が大切です。
・ジョギングなどで汗をかく
・お風呂にゆっくり浸かる
・冷たい飲食はしない
・消化の悪いものは食べない
これらを意識するだけでも、湿による不調を防ぐことが出来るでしょう。
それでも厳しい場合は脾胃の働きを良くし湿を追いはらう漢方薬がお勧めです。
代表的な漢方薬には温胆湯や勝湿顆粒などが挙げられます。