良い睡眠で落ち着いた春を
こんにちは、宇都宮市・天明堂薬局の中山です。
新年度が始まり3週間を迎えようとしていますね。
いろいろな人と関わる機会も増え、人間関係の疲れも少し出てくるころかもしれません。
さて、皆さんは人間関係において理由もなくイライラしたり、口調が強くなってしまう事はありませんか?
それだけならまだしも、相手に対し倫理的にNGな発言をしてしまった、もしくは、そういう指摘を受けた事はありませんか?
もし心当たりがあるのであれば、一度『睡眠の質』について考えてみると良いでしょう。
え?なんでコミュニケーション問題で睡眠の話?
と、思う事なかれ、睡眠はあなたのコミュ力に大いに影響を与えています。
特にイライラしやすい、怒りっぽい、頭が騒がしい、考えがまとまらない人は最後まで読んでくださいね。
【睡眠時間が短くなると人は短気で攻撃的になる】
さて、睡眠と感情の関係性を話す時、キーワードになるのが偏桃体と前頭前皮質です。
偏桃体は怒りの感情を生んだり、衝動性に関わる部位です。
前頭前皮質は合理性や社会性、倫理性をコントロールする部位です。
簡単に書けばメンタルコントロールにおいて偏桃体はアクセル、前頭前皮質はブレーキと考えて良いでしょう。
例えば、『カッとなって犯行に及んでしまった』というニュースを目にすることがありますね?
あれがいわゆる偏桃体の活動を前頭前皮質が抑制できていない典型的な例と言えます。
まさに衝動的で攻撃的な行動をとってしまうわけです。
【睡眠時間が短くなると…】
睡眠時間が短くなったり、アルコールなどで質の良い睡眠がとれていないと偏桃体の活動が60%上昇する、という報告があります。
また、睡眠時間が短くなると毒性タンパク質であるβアミロイドの除去が上手くいかず、前頭前皮質の機能が低下することも分かっています。
睡眠不足の人を車に例えると『アクセルを踏み込みやすく、ブレーキは壊れている状態』と考えられます。
そのため、質の良い睡眠がとれていない人は、感情的で衝動的で攻撃的な言動をする傾向があり、一度興奮状態になると周りの声も聞こえなくなります。
もし今、誰かに対し攻撃的になっていたり、常にイライラしていたり、考えがまとまらなかったり、倫理的にマズい言動をしているのであれば、それは性格の問題以外に睡眠障害に陥っている可能性があるわけです。
【寝室にスマホを入れることなかれ】
睡眠の質が悪くなると人は攻撃的になる、これは間違いありません。
睡眠の質を良くする方法は様々あります、もちろん漢方薬を服用することもその一つと言えるでしょう。
しかし、それ以上に大切なことがあります。
それが寝室にスマホを持っていく事です。
ご存知のようにスマホのブルーライトは睡眠を促すメラトニンの働きを阻害し、入眠を困難にしたり睡眠の質を悪くすることが分かっています。
『スマホを目覚まし時計代わりにしている』、という人もいると思いますが、可能であれば目覚まし時計を購入し、スマホはリビングに置くようにしましょう。
それだけでもメンタルコントロールが上手になってくるはずです。
【まとめ】
ゲームにSNS,友達との電話にスポーツ観戦…。
この世には睡眠の質を悪くする誘惑がたくさんあります。
でももし、自分の感情が上手くコントロールできないのであれば、一旦その誘惑になりそうなもの、特にスマホを手放す時間も必要になってくるでしょう。
SNSよりもリアルな場面で人間関係が良好に過ごせますように♪