脳の疲労をとるために【深い睡眠】が期待できる漢方薬を

こんにちは、宇都宮市・天明堂薬局の中山です。

ここ二日間の暖かい日差しから一転、重くのしかかるような灰色の空からぽつりぽつりと雨が降っていますね。
今日はゆっくり休みなさい、とお天道様が言っているような気さえします。

さて、日々忙しく生きていると、朝、目が覚めても【頭が重い感じ・脳の疲れが残っている感じ】に悩まされる人も多いと思います。
今回はそんな【脳の疲労と漢方薬】について書いてみたいと思います。

深い睡眠は脳のお掃除タイム

就寝中は日中の活動で発生した脳の老廃物を除去しています。
特に深いノンレム睡眠中は昼間の10~20倍もお掃除活動が活発になっています。

実はこの脳の老廃物の中には認知症を引き起こす物質として有名なβアミロイドもふくまれています。
そのため、深い睡眠は認知症予防に効果的であり、逆を言えば、若いころから質の良い睡眠をとれていない人は認知症リスクが高まっていくと考えられます。

しかし残念なことに加齢に伴って深い睡眠をとることは難しくなってきます。
10代の頃と比較すると40代後半では60~70%減少し、70代にもなると80~90%も低下してしまいます。
この睡眠の質の低下がさらに認知症を加速させているとも言えます。
日頃から睡眠の質に自信がない人、翌朝に脳の疲労感が抜けない人は早めに手を打つことがとても大切です。

漢方による眠質改善

漢方では睡眠の質について様々な原因を考えています。
・情緒の失調(怒りや悩みなど)
・疲労状態
・加齢
・体質によるイライラ
・食べすぎ飲みすぎ
・胃腸虚弱
など、様々なアプローチがあります。

そのため、一言に【睡眠の質が悪い】と言っても体質が原因が変われば対策や漢方薬も変わってくるということです。
もし、睡眠の質に自信がない人、将来の認知症に不安がある人は自分の体質を知るためにもぜひご相談ください。

まとめ

冬は陰陽学説で考えれば陰の季節です。
そのため、睡眠をしっかりとるのが理想的であり、十分な睡眠により心(脳)と体の疲労を回復させることが大切と考えます。
起床時の怠さ、脳の疲労を感じる場合はぜひ漢方的体質改善を試してみてくださいね。

 

中山 貴央

中山 貴央先生

  • 薬剤師
  • 国際中医専門員
  • 薬膳コーディネーター

子宝相談、婦人科相談、美容相談を専門としています。
唯一無二の自分の心と体、そして人生だからこそ根本から改善できる漢方を試していただきたいと思っています。