【不眠】女性に多い【疲れているの眠れない】漢方的理由
こんにちわ、宇都宮市・天明堂薬局の中山です。
ただでさえ寝苦しい夜になりがちな夏。
多くの人が不眠に悩まされていると思います。
一般的には【疲れていれば眠れる】と思われがちですが、不眠の相談を受けていると【疲れているのに眠れない】という人も少なくありません。
今回は疲れているのに眠れない原因を漢方的に解説します。
そもそも不眠の原因は様々あります。
・感情の乱れ
・老化
・ストレス過多
・食べ過ぎ
・胃弱
・疲労過多
が挙げられます。
今回のように疲れているのに眠れないのは疲労過多による不眠であり、その原因となる体質は【心気血両虚】が考えられます。
漢方や中医学において『心』は循環器系の意味もありますが、それ以外にも精神活動にも関わります。
つまり、心が虚弱すると精神活動が不安定になります。
特に女性は生理や出産、加齢などにより血を消耗しやすいため、心の気血が低下しがちです。
心血は睡眠中の精神活動を抑える働きがあるため、心血が不足すると睡眠中も意識活動が起こりやすくなり、多夢になりやすくなります。
心の気と血が両方とも虚(不足)していると
・寝つきが悪い
・夢が多い
・眠りが浅い
・疲労倦怠感
・動悸
・動きたいくない(ダラダラしたい)
・顔色が優れない
・ネガティブになる
などの特徴が目立つようになります。
当てはまる人は要注意です。
これらの症状が気になる場合は心の気血を両方補える漢方薬を服用すると良いでしょう。
具体的な処方は体質や生活環境などにより異なるため、服用の際は必ずご相談ください。
また、気血は主に飲食と、疲れない程度の運動により生成されています。
五臓の中の脾は飲食を消化し気や血を作る働きがあるので、上記のような症状がある人は脾に負担がかかるような食事はNGです。
具体的には…
・冷たい飲み物を飲む
・生野菜、生ものを食べる
・暴飲暴食をする
・消化の悪いものを食べる
・よく噛まないで食べる
などが挙げられます。
暑い夏、ついついこのような飲食はしがちですから、気をつけましょう。
もし、どうしてもしてしまう場合には生姜やネギ、味噌など温める食材も併せると良いでしょう。
まとめ
夏は1年で最も【心】の不調が出やすい季節です。
普通に生活していも睡眠の質が低下するのに、心身ともに疲労状態ではさらに睡眠の質が低下してしまいます。
気血を作る飲食を食べること、気血を高める漢方薬を服用することで、質の良い睡眠がとれる体質の人もいます。
【疲れているのに、眠れない…】そんな人はぜひ、眠るために気血を増やす!というアプローチを試してみてくださいね。