春に『キレない』ためによき睡眠を
こんにちわ、宇都宮市・天明堂薬局の中山です。
春は寒暖差や気圧差が大きく自律神経が乱れやすい季節です。
古来より春を表す五志は『怒』とされ、感情的・衝動的な人が増えることが分かります。
季節の変わり目による自律神経の乱れは誰しもが影響を受けますが、その影響を最小限に抑える方法があります。
それが質の良い十分な睡眠です。
これは脳の中の偏桃体と前頭前皮質が関係します。
偏桃体と前頭前皮質は簡単にイメージすると
偏桃体→感情のアクセル
前頭前皮質→感情のブレーキ
となります。
偏桃体はより本能的な感情がむき出しにします。
前頭前皮質は合理性や倫理性を司り、偏桃体による攻撃的な感情をコントロールします。
つまり前頭前皮質が十分に機能している人は、一時の感情に流されることなく、より合理的に穏やかに生活することが出来ます。
・カッとなって殴ってしまった
・欲求を抑えられずに犯罪に手を染めてしまった
・感情的に暴れてしまった
などは前頭前皮質が偏桃体をコントロールできていない、いわば脳のトラブルと考えられるのです。
偏桃体についてはアメリカのとある実験において
『徹夜をすると偏桃体の活動が60%増加した』
という報告があります。
つまり人は睡眠時間が減ったり、睡眠の質が悪くなるとより冷静さを失い攻撃的になるのです。
睡眠は加齢と共に時間も質も低下していくことが分かっています。
ということは、高齢者の不眠はすなわち高齢者の暴力や暴言の原因の一つと考えられます。
そういう意味ではこのようなトラブルを起こしている場合、睡眠を改善することからアプローチするのも意味があると言えます。
春夏は陽気な季節で、睡眠の質も低下しがちです。
漢方薬で睡眠の質を改善し、日々の感情をコントロールし、穏やかで楽しい毎日を過ごしてもらいたいと思っています。