不眠の原因をシリーズで解説その②
こんにちわ、宇都宮市・天明堂薬局の中山です。
前回から解説している不眠について。
その①では心の疲労と胃腸機能の低下が不眠の原因となる心脾両虚について解説しました。
今回は胃気不和という原因について書いてみたいと思います。
胃気不和とは『胃の働きが良くない(調和されていない)』という意味です。
いわゆる『夕ご飯の食べ過ぎにより胃の動きが悪くなり眠れなくなる』というものです。
皆さんも夕ご飯を食べ過ぎて、胃がムカムカして眠れない、という経験をしたことありませんか?
そもそも胃には『食べたものを一時的に納め、下に降ろす』という働きがあります。
そのため、胃の働きが乱れると『上に上がってくる感じ』がして不快感を招き不眠になります。
『胃酸が上がってきて気持ち悪くて眠れない』
『お腹がムカムカして気持ち悪くて眠れない』
という状態ですね。
このタイプの不眠は体質からくる不眠というわけではなく、その時の食事内容が大きく影響するため、一番のお薬は『夕ご飯を消化が良いものにし、腹八分にする』ということです。
しかし、それでも胃部の不快感から不眠を招いてしまう場合は、胃の働きを良くする漢方薬や消化を助ける漢方薬を服用すると良いでしょう。
不眠と聞くとすぐに眠剤をイメージする人がいますが、夕食のメニューが不眠を招くという考え方は漢方ならではですね。
これからの年末年始、食べ過ぎによる不眠を感じる場合は『お腹のケア』と『食べすぎ注意』を意識してみましょう。