常識の外に光明はあるのかもしれない
こんにちは、宇都宮市・天明堂薬局の中山です。
今日は(も?)、漢方とは関係のないブログです。
先週末、バスケットボール日本代表がオーストラリアと親善試合をしました。
日本は八村・渡邊の合流前、オーストラリアもいわゆる2軍・3軍のようなメンバーの試合だったので、単純に力量を判断するのは難しいのですが…。
結果は1分1敗と、少し残念な結果にはなりました。
しかし、多くの人が言うように【一昔前なら大敗していた】と思いますし、八村・渡邊の合流前という点で考えれば及第点だったかもしれません。
さて、そんな2試合で異彩を放っている選手がいました。
それが天才シューター富永啓生選手です。
富永選手は和製カリーの異名を持つ3Pシューターで、その存在はカリーからも認められるほど…。
つい先日、大学を卒業したばかりのまだ若い選手です。
そんな富永選手はとにかくシュートレンジが異彩(笑)
3Pラインも無関係に遠くからでも当たり前のようにシュートを狙います。
遠くから打ってもラインぎりぎりで打っても3点なのに(笑)
しかしもそのシュートは綺麗に弧を描き気持ちいいくらい入ります。
さらにシュートのテンポも異彩!
速攻のタイミングで3Pを打ったり、ここからオフェンスを組み立てよう…ってときに3Pを打ったり。
相手チームも味方チームも【えっ!?そのタイミングで打つの!?】というシュートが多いです。
この点が今までの日本代表からすると異彩だと思います。
こういうシュートって今までだと
・自己中心的な選手の行動
・チームのリズムを崩す
・ゲームが落ち着かない
・周りが見えてない
という評価を得がちで、いわゆる【しっかりと形を作って、組織的に相手を崩して点を取る】という事をバスケの醍醐味と考えている人にとっては理解しがたいプレーと言えます。
しかし、これが今の日本に必要なプレーだと私は思います。
というか、おそらく識者の共通の認識だと思います。
今までの日本代表は【形にこだわる事】に意識しすぎてプレーが窮屈になったり、積極性がないプレーが目立ちました。
そしてそういう心を見透かしたかのように相手チームはプレッシャーをかけてきて、ミスを誘ってきたのです。
そのため、弱いチーム相手なら綺麗に攻められるのに、強いチームが相手になると何もできないでボコボコに負ける、というのが日本代表の伝統でした。
しかし、今回の富永選手のようにセオリーにこだわらない、フリーならいつでもシュートを狙う姿勢は相手チームにとってもディフェンスが難しく、絶対にフリーにさせまいとディフェンスも距離を詰めてきます。
それが相手チームのディフェンスの【穴】を生む事にもなり、味方のオフェンスにも生きてくるのです。
いわゆる【ディフェンスが外に広がる】というやつです。
網の目を意識すると分かりやすいですね。
網が細かいと中に入りにくいですが、網の目が大きいと中に入りやすくなります。
そういった網(スペース)に入り込んでいく(カット)事が、1対1ではなかなか打開できない場合に有効です。
今までもシューターと呼ばれる日本代表は数多くいましたが、シュート距離、テンポ、スピード、度胸のすべてにおいて富永選手は過去最高シューターと言えるかもしれません。
オリンピックはどのチームも【超】が付くほどの格上チームです。
普通に試合したら絶対に負けます。ボロ負けです。
しかし、富永選手という常識外の選手が何か光明を見出してくれるのでは?と期待してしまいます。
パリオリンピックまであと1か月くらい!
これからの親善試合も注目して、日本代表の仕上がりを観ていきたいと思います!