『いつかやる!』はたいていできない

こんにちは、宇都宮市・天明堂薬局の中山です。

皆さんは『いつかやろうかなぁ…』と思って、できたことってありますか?

意外と『いつかやろうかなぁ…』と思っていたことさえ忘れていませんか?

『明日やろう、は、馬鹿野郎』なんて言いますが、本当にそうなのかもしれません。

しかし多くの人が
・退職してから旅行にいこう
・お金に余裕ができたら買ってみよう
・時間に余裕ができたら趣味を始めよう
・子供が巣立ってから好きな事をしよう
と、考えがちです。

なぜ、『やりたい事』を先に延ばすのか?
僕はその原因を『今と同じ健康状態が続くと思っているから』だと思います。

人は年老いていく 心も体も

当たり前のことながら、人は加齢と共に心も体も衰えていきます。
そんな事を書くと
『気持ちはいつまでだって若くいられるものさ!』
と、言う人がいますが、残念ながらそれはないと思います。

漢方の世界では「人の老化は腎の老化」という言葉があり、五臓の中の腎は老化ととても密接な関係があるとされています。
腎の働きの中には『成長・発育・生殖を主る』『腎は脳に通じる』という考え方があるので、腎が弱ると心と体の老化を感じます。
男性であれば32歳、女性であれば28歳をピークに衰えていきます。
実際、40代以上の人で、10年前の自分と比べて『心も体も若返っている』と感じる人は特殊な例を除いてはいないでしょう。
しかし、テレビやSNSで高齢でも元気に活動している人の映像を観ていると、自分もなんとなく加齢しても大丈夫なような気がしてしまいます。

しかし、残念ながらそれは本当に稀な例です。

にもかかわらず、今の体力が衰えていく事を想定できず、今の体力、今の心の強さが続くと思ってしまいます。

それが、今やりたいことを『20年後、30年後にできる』と思ってしまう理由だと思います。

今やりたいことは、今の心と体があるから

少なくとも、今やりたい!と思うことは、今の心と体がそう思わせているのです。

例えば海外旅行も、今の心と体において想像して『海外旅行が楽しそう!』と思うわけで、20年後30年後になると
『海外旅行は体力的に辛い』
『そこまで好奇心がなくなった』
『病院通いで旅行の予定が立てにくい』
『親の介護で難しい』
『子供の出費が多くて前向きになれない』
『円安が続いて、海外旅行はますます厳しい』
なんて事情が出てくることも予想できます。

つまり、今やりたいことがいつまでもやりたい事であり続けることはほぼないと言えるでしょう。

今やりたいなら、今やるしかない

今やった方が良いと思う事
今やりたいと思う事

それは、『今』だから、です。

どうか、今思い描く楽しい事や、やりたい事、挑戦したい事は先延ばしせずに無理にでもやってみてくださいね。

やらぬ後悔は、取り返しがつきませんよ?

中山 貴央

中山 貴央先生

  • 薬剤師
  • 国際中医専門員
  • 薬膳コーディネーター

子宝相談、婦人科相談、美容相談を専門としています。
唯一無二の自分の心と体、そして人生だからこそ根本から改善できる漢方を試していただきたいと思っています。