頑張りましょう圧力からスルスル抜けて…

こんにちは、宇都宮市・天明堂薬局の中山です。

皆さんは【頑張りましょう圧力】どの様にお考えですか?
『いつまでも元気に前向きに生きましょう!』
『目標を失ったときから老いるのさ!』
『頑張れば頑張った分だけ成功につながる!』
そんな暑苦しい(おっと、失敬)言葉をあちらこちらに振りまいている人っていますよね。

そんな圧力に嫌気がさしてしまう人もいると思います。

僕が思うに、大切なことは…
【頑張る】は頑張れる時にする
だと思います。

今日のブログは、『頑張る』について漢方的に書いてみたいと思います。

『気』がない人は、ガソリンのない車のようだ

日本語には漢方由来の言葉がたくさんあります。
・気持ち
・気配り
・気丈に振舞う
・気を入れる
・気が強い
などは、その代表的なものと言えるでしょう。

どれにも『気』という文字が入りますが、『気』は漢方では心や体を動かすエネルギーのような存在です。
そのため、気が不足している人は
・気持ちが弱い
・気配りが辛い
・気丈に振舞えない
・気が入らない
・気が弱い
ということになります。
集中力もなく、やる気もない、コミュニケーションにも疲れ、周りから元気がないと言われる、そんな人いますよね?
これは、その人の性格や人間性に問題があるのではなく、体調不良なのです。
そんな人に頑張る事を強要するのは
『ガソリンのない車で高速道路を走りなさい』
と言っているようなものです。

どこかでガス欠を起こしてしまうし、最悪の場合は事故にもつながるでしょう。

これが車ではなくて人だったら…、どうなるかは想像できますよね?

モチベーションUP動画も避けて良い。でも…

疲れているときは、モチベーションUP系のSNSや書籍にも要注意です。

SNSや書籍はあなたの状態を知る事もなく、『頑張れ!』『やる気だせ!』『上昇志向だ!』『常に前向きに!』という言葉を発信します。
著者の経験を基にした一方的なメッセージでしかないのです。

確かに、そうなりたい!という気持ちも大切ですが、、、疲れているときは『ガソリンのない車』なのです。走れないものは走れません(笑)

気の不足を感じているときは、あえて頑張れ圧力から距離を置くことも大切なのです。

だからといって、いつまでも頑張らないで良いという事でもありません。

気の不足を感じているなら、気を回復する生活をしなくては、いつまでも気のない人間です。
大切なのは気を補う事と、休息を十分にとることです。

気を作る源である『脾』は冷たいものと過剰な水分を嫌がります
温かく消化の良い食事をベースに、タンパク質をしっかり摂るようにしましょう。

また、睡眠は休息の基本です。
7時間以上は『睡眠状態』でいることを目標すると、7時間30分はベッドで横になるくらいのイメージでしょうか?
24時間のタイムスケジュールの中で、睡眠だけは先に確保して、そこから逆算して16時間30分を仕事、食事、入浴、家事、趣味などに割り振っていきましょう。
最悪、『趣味の時間がない!』という事にもなりかねませんが、気を増やすためです。

まとめ

頑張ることは素晴らしいです。
僕も40代に入り、少しずつ体力気力の衰えを感じるようになりました。
いつまでも元気でがむしゃらだったらどんなに良い事か…と思いつつも、自分の気と相談しながら無理のない毎日を過ごしています。

SNSや書籍は華々しく、輝いて見えるかもしれません。
しかし、気がない時はあえて距離を置くのも大切です。
気が充実してくれば、『気が大きくなる』わけですから、自然と『頑張りたい気持ち』になってくるはずですよ。

焦らない焦らない、ガソリン入れてから走りましょ。

 

中山 貴央

中山 貴央先生

  • 薬剤師
  • 国際中医専門員
  • 薬膳コーディネーター

子宝相談、婦人科相談、美容相談を専門としています。
唯一無二の自分の心と体、そして人生だからこそ根本から改善できる漢方を試していただきたいと思っています。