秋 自分自身と会話してみよう
こんにちは、宇都宮市・天明堂薬局の中山です。
突然ですが、皆さんはゴールもルートも設定されていないマラソンを走ったことはありますか?
私は小学生時代に野球部でしたが、練習試合の後に校庭を走れ、と指示を受けたことがあります。
しかし、その指示は「合図を出すまで走り続けろ」でした。
私にとってそのランニングは非常に苦しかったのを覚えています。
その理由は「終わりが見えなかったから」。
終わりが見えないから、どれくらいのペースで走っていいのかも分からず、先も見えず、ただ疲労だけが増していく体がとても辛かったのです。
「あと〇周すれば終わりだ!」
という希望すらないランニング、今想像しただけでも辛いです。
急になんでこんなことを書いたかというと、これって人生にも同じことが言えると思うんです。
「目標も夢もない人生を生きる」
というのは、
「ルートもゴールも見えない、霧の中の道をただひたすら走れ」
と、言われていることにとても良く似ています。
これでは生きる事(走る事)が辛く感じやすくなり、生きることに息切れを起こしてしまいそうです。
秋は鬱に注意
秋は、五行学説において『悲』の感情が出やすい、と言われてます。
季節の変わり目で寒暖差や気圧の変化が大きく、自律神経も乱れやすくなり、日が短くなり気温も下がっていきます。
このような気象条件は人間の感情をセンチメンタルで内向的にさせ、抑うつ感があらわれやすくなります。
こんな季節に霧の中を走るような人生を過ごしていてはさらに苦しくなってしまうと思います。
なので、どうかみなさん30分間だけ「完全に独りになれる時間」を作ってください。
独りになれるというのは「物理的な独り」もありますが、もっといえば「精神的な独り」でもあります。
自分と自分しかいないような独り、そんな空間と精神の中で自分自身と会話してみましょう。
「目標は何だい?」
「この先やりたいことはある?」
「10年後はどういう自分でいたいんだい?」
「死ぬときに走馬灯に出てくるような思い出を作れるとしたら何が良い?」
「そのためにはどうしたらいいんだろうね?」
目を閉じながら、あるいはランニングしながら、そんなことをつらつらと自分自身に問いかけてみると、人生にかかった霧が少しずつとれてきて、完全ではないにしても進むべき道やペースがつかめてきます。
良い例がサッカー選手の本田圭佑さんです。
彼はACミランに移籍する際、「なぜミランへ?」という質問に対し、こう答えました。
心の中で、私のリトルホンダに聞きました。
「どこのクラブでプレーしたいんだ?」と。
そうしたら、心の中のリトルホンダが「ACミランだ」と答えた。
そういう経緯があって、ACミランに来ました。
人は生きていれば、選択に悩むときは必ず来ます。
本田選手も自分の中の自分と会話することで進むべき道を選んだと言えるでしょう。
人生に悩んでいても、「この道を進んでいれば良さそうだ」というモチベーションがあれば、字のごとく前向きに生きられますし、たとえ失敗しても立ち上がることが出来るはずです。
漢方屋は漢方を買う場所、だけでもない
私の仕事はご来店してくださる皆様の人生を前向きで楽しくする事。
漢方はあくまでもその手段にすぎません。
寂しい秋、悲しい秋、落ち込む秋、悩む秋。
いろんな秋を過ごされているかもしれませんが、その解決の糸口に僕を使ってもらえたらとても嬉しいです。
どうか皆さん、光が見える道を歩んでくださいね。