水分過剰摂取による胃腸障害を漢方的視点で考える
こんにちわ、宇都宮市・天明堂薬局の中山です。
そろそろ本格的な梅雨でしょうか?
この時期になると『食欲不振』や『下痢』になる人も多くなると思います。
食欲不振はあまり気にしない人も多いですが、私たちは普段、食べたものから気血(エネルギーや栄養)を生成しているため、
疲労感や倦怠感がある方は決して無視できない体調不良です。
梅雨時期になると湿度が高くなります。
中医学的に考えると『湿邪』が盛んになる時期です。
湿邪は胃腸機能を低下させるので、梅雨時期の食欲不振や下痢、倦怠感は起こりやすい症状とも言えますが、ある一つの生活習慣が湿邪による悪影響を助長させてしまいます。
それが水分の過剰摂取です。
店頭でお客様からよく言われるのが
『健康のために水はたくさん飲んだほうが良いんですよね?』
という話です。
私もテレビで芸能人が『美容やダイエットのために毎日3~4リットルは飲んでます!』と言っているのを観たことがあります。
でも、決してそれが正しい事とは言えません。
過剰な水分摂取をしてしまうと湿邪による影響が大きくなり、消化機能が極端に低下して食欲不振や下痢を招いてしまうのです。
ダイエットをしている人には『食欲が抑えられる』と好意的に感じる人もいるかもしれません。
お腹がすいたら水をガブガブと飲んで空腹感を紛らわせる、という人もいるかもしれません。
しかし、これは決して健康的な行動とは言い難いです。
いわゆる故意に胃腸機能を低下させて食欲を抑えるわけですから、健康的なダイエットとは言えないわけです。
①食欲不振を起こしていないか?
②下痢気味になっていないか?
③倦怠感、頭重感などを起こしていないか?
この3点は自分の摂取水分量が適正かどうかの判断基準の一つとなります。
これらに当てはまるようでしたら、摂取する水分量を見直すか、胃腸の働きを改善する漢方薬を服用しましょう。
これから気温も上昇し水分を積極的に飲む事が推奨されます。
もちろん屋外に出る機会が多い人は水分はしっかりとってください。
しかし実際には冷房をつけた部屋にずっといる人も多く、過剰な水分摂取をして体調不良を起こす人もいます。
健康のためにも水の摂取量には気を付けたいですね。
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