漢方薬が効かない!?生活習慣にも要注意を
こんにちは、宇都宮市・天明堂薬局の中山です。
今週末は寒波が来るみたいですね。
寒いのは苦手だぁ~、が口癖の私はすでに戦々恐々としています。
毎日がハワイ並みにアロハな感じだったらいいのになぁ…、なんて思いながらブログを書いています。
さて、今日のブログのテーマは「漢方薬の効きを悪くする生活習慣の例」をいくつか挙げてみたいと思います。
ケース① 「赤いニキビがあるけどダイエットのために○○を食べたい」
ご相談の趣旨は「顔に赤いニキビがあるから体質改善で治したい」というものでした。
赤いニキビは「炎症」です。炎症には「炎」という字があるように、皮膚で火事が起きているとイメージしても良いでしょう。
そのため漢方薬は清熱解毒薬を服用していただきます。
しかし、よくよくお話を聞いてみるとこのお客様はダイエットもしていて、ダイエットのためにある食材を毎日3食欠かさずに食べているというのです。
それが…
七味唐辛子
基本的には炎症が起きているときに辛味や刺激物、脂っこい物を食べることは炎症を助長する可能性があるため避けたほうが良いです。
イメージとしては火事が起きている所に爆竹や花火、油を投げ込んでいる感じでしょうか。。。
これでは赤いニキビ(炎症)がどんどん悪化するのも当然です。
そこで、七味唐辛子など刺激物や辛味、過剰な油は赤いニキビには絶対にNGであることを伝え、お肌の調子が良くなるまではファストフードや菓子類は避けて和食を中心にしてもらいました。
すると徐々に赤みが引いていき、漢方薬の効果も相まってすっかり肌が綺麗になりました。
今では栃木県の乾燥にも負けず美肌をキープしてくれてますし、和食中心にした結果自然とダイエットにも成功しました。
このように炎症反応があるにもかかわらず炎症を助長するような食事をしているケースは意外と多いです。
ケース②「下痢体質を改善したいのに○○が止められない」
ご相談の趣旨は「毎朝下痢をしていて、通勤中の車の中でもお腹が痛くなりコンビニのトイレに駆け込むことがある。下痢体質を改善したい」というものでした。
舌の色を見ると白く、舌苔も厚く、水下痢ということもあるので胃腸を温めて水分代謝を良くするような漢方薬を服用していただきます。
しかし、よくよくお話を聞いてみるとお風呂上りにどうしてもやめられない習慣があるというのです。
それが…
風呂上りにビール500mlがぶ飲み
言うまでもなく、胃腸が急激に冷やされれば下痢になります。
仕事を終えた後のビールが生きがいというのですが、これでは漢方薬を飲んでも下痢が改善することは難しいと思います。
そこでお酒の種類を変えて、ワインであれば常温で、焼酎ならお湯割り、日本酒なら熱燗で飲んでいただきました。
アルコールの飲み方を変えてもらったところ、ビールじゃなくてもお酒を飲めればよい、ということにご本人様も気が付いたらしく、それ以降はビールを飲まなくなったそうです。
温かいお酒を飲むことで食事もおいしく感じられるようになり、奥様の手料理に舌鼓を打てるようになって、奥様も満足!
ご夫婦の関係もうまくいくようになったとか。
当然、下痢体質は改善できました。
まとめ
さて、いかがでしたでしょうか?
この2例を読むと「体調不良になるのは当たり前!」と思う人もいるかもしれませんが、意外と皆さんも
・体質改善をしたいのに生活が伴っていない
・悩んでいる体質を改善したいのに真逆の事をしている
という事があるかもしれません。
漢方薬を飲むときは必ず生活のアドバイスも聞くべきです。
そうすればきっと早く改善に向かえるはずですから。