眼精疲労を漢方で治す。その②
こんにちわ、天明堂薬局の中山です。
今日は眼精疲労に対する漢方のアプローチその②です。
今回ご紹介するのは主に加齢が原因で起こる肝腎不足タイプの眼精疲労です。
前回のブログでも書いたように肝と目は「肝は目に開竅する」という関係があり、肝のトラブルは目に表れやすいです。
眼精疲労に肝のトラブルを解決することはとても重要ですが、実は肝の改善を考えた時、腎の存在も無視はできません。
というのも、肝と腎は五臓の関係性でいうと「親(腎)と子(肝)」の関係性があり、腎が弱ると肝も弱りやすくなります。
腎と老化は非常に密接な臓であるため、「人の老化は腎の老化」という言葉もあります。
つまり、加齢により腎が弱くなると、腎の弱りが肝にも影響し、結果的に眼精疲労という形で出てくることがあります。
このように腎の弱りも考えられる場合は肝と一緒に腎も改善していく必要があります。
肝腎が共に弱い人に見られる症状には…
・足腰が怠い
・精力が弱くなった
・視界がかすむ
・頭がボーッとする(思考力の低下)
などが挙げられます。
くどいようですが、腎は加齢と共に弱くなっていきます。
そのため、年齢を重ねてきて上記のような症状があれば、肝腎の働きを良くする必要がありますし、また、腎の働きを良くすることで
アンチエイジングも期待できます。
このようなタイプの眼精疲労であれば、肝腎を補う漢方薬がお勧めです。
代表的なのは杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)です。
「飲む目薬」と称されるほど、眼精疲労にはとてもポピュラーな漢方薬で、丸薬、顆粒、錠剤など様々な剤形で販売されています。
長期にわたる服用も可能で、体質もさほど選ばないので非常に使いやすいです。
ベースとして杞菊地黄丸を服用しつつ、体質や体調により処方内容を検討すると良いでしょう。