眼精疲労を漢方で治す。その①
こんにちわ、天明堂薬局の中山です
今日から眼精疲労について4回に分けて書いていきたいと思います。
眼精疲労というと「PC、スマホが普及しているから仕方ない」「目薬を使えば良いだけのこと」という考えの人も多いかもしれません。
しかし、中医学や漢方的に考えると眼精疲労も体調不良からくるものがあります。
「最近、眼が疲れやすくなった」「さほどPC画面を見ていなくても目が疲れる」など思い当たる人はぜひ、このシリーズを読んでみてください。
きっと解決の糸口があるはずです。
さて、今回ご紹介する原因は肝血不足タイプです。
中医学には「肝は目に開竅する」という考え方があり、これは「肝のトラブルは目に表れやすい」というものです。
肝血不足とは簡単に言えば「肝に栄養が十分足りていない」となります。
つまり、体質的に血虚の人が起こしやすいタイプの眼精疲労と言えます。
そのため肝血不足タイプの人は眼精疲労以外にも
・眩暈
・立ち眩み
・不眠、不安感
・顔色に艶がない
・目が乾く
・疲労感が強い
・爪が薄かったり割れることがある
などの特徴がみられます。
女性は生理により定期的に出血し、またダイエットなどを意識して食事から十分な血を作れていない人が多いため、
肝血不足タイプの眼精疲労は圧倒的に女性に多い原因です。
肝血不足タイプの眼精疲労を改善するためには「肝血を補う方法」を考えます。
そのため、肉や魚など血を作りやすい動物系食材は意識して食べるようにする事が大切です。
また、胃腸を冷やすと食事をしっかりと消化することが出来ず、血の生成に悪影響を及ぼすので、冷飲冷食にも十分気をつけましょう。
肝血を補う漢方薬は様々あるため、細かな使い分けが必要ですが、四物湯をベースにした処方であればさほど大外れはしないでしょう。
十全大補湯や婦宝当帰膠、帰脾湯など細かな体質により使い分けましょう。
血はすぐに増えることはないため、根気よく体質改善をすることが重要です。
特に女性は生理時に血を失うことを考えると、補血薬は眼精疲労以外にも女性の健康維持にとても重要です。
眼精疲労を入り口として、体質改善を試みると良いでしょう。