下痢の原因を漢方的に考える。その①
こんにちは、宇都宮市・天明堂薬局の中山です
今日から「下痢」について5回に分けて書いていきたいと思います。
一口に下痢と言っても原因は様々で、中には大きな体調不良のサインとして起こっているものもあります。そのため、『下痢は下痢止め薬を飲めばよい』とせず、『なぜ下痢が起きているのか?下痢の原因を解決する』ということがとても重要です。
今回の下痢の原因はおそらく一番多いであろう「外感による下痢」について書きたいと思います。
「外感」とは気候や環境など体を不調にさせる外部的な要因によるトラブルを指します。
例えば冷たい雨にさらされたり、プールに入っていると下痢を起こすことがあります。これは外邪である寒邪と湿邪によって引き起こされる下痢です。
外感による下痢の特徴は急性である事、そして臭いは少なく、水のような便が特徴です。
腹痛も伴うため、日常生活にも支障が出ることがあります。
このような環境に身を置くことが多く、下痢を頻繁に起こしてしまうのであれば、ポケットの中に漢方薬を入れて、いつでも飲めるように準備しておくのが良いでしょう。
寒邪や湿邪による下痢の場合に服用される代表的な漢方薬は勝湿顆粒です。
勝湿顆粒は寒邪や湿邪による下痢、悪心、嘔吐があればまず使用したい漢方薬です。
梅雨時期になると愛飲者がとても増えてきます。この処方は突発的な下痢症にも使用できますが、下痢が長引いてしまった場合にも使用できます。そのため、急性の下痢以外にも体質的に下痢をしやすい方はお守り代わりに携帯しておくと良いでしょう。
外感による下痢の多くは「冷えと多湿」が原因です。
暑くなると急な雷雨に降られたり、プールに入ったり、クーラーに当たることもあり、冬場よりも冷気を感じることも多くなります。
特に胃腸が弱い人は勝湿顆粒を日頃から服用するか、バックに1包入れておくことをお勧めします。