ストレス性便秘の特徴と改善方法
こんにちわ、宇都宮市・天明堂薬局の中山です。
便秘は病気とは言わないまでも多くの人が悩みを抱えている不調の一つだと思います。
便秘を改善するにはいわゆる『便秘薬』を用いるのが一般的ですが、漢方や中医学的な視点で考えると便秘にも様々な原因があります。
原因が様々あるということは改善方法や使用すべき薬も変わってくるということです。
今回は数ある便秘の原因の中でも、デスクワーカーに多い【ストレス性便秘】について解説したいと思います。
漢方や中医学において『ストレスが強い状態』を【気滞(きたい)】と呼びます。
気滞とは字のごとく『気の巡りが滞っている状態』です。
気とは心や体を動かすエネルギーのような存在で、常に流動的であることが望ましいです。
まさに【気分が良い(気の分配が良い)】ですね。
気滞はデスクワーカーに起こりやすい症状の一つです。
なぜならデスクワーカーは座位(動かない)で、頭を使う(頭に気を集中させる)からです。
そのため、気が上に溜まりやすくなるのです。
さて、ここで排便の時の気の流れを考えてみましょう。
排便するには肛門から便を出す(降ろす)ため、気の流れは上から下です。
つまり、デスクワーカーは気が上昇しやすいため、排便する向きに気が降りにくいのです。
このような人は大黄やセンナなどの便秘薬を服用するだけでなく、気の巡りを良くする漢方薬を併用すると無理なくスムーズに排便することが出来ます。
スッキリといきまずに排便するために【ストレスを和らげる漢方を飲む】というのは、実に東洋医学的な発想であると言えます。
ストレスを和らげる漢方薬を飲む以外にも、
・仕事の合間に少し散歩をする
・デスクを立って、だれかと話をする
・ストレッチをする
などを試みるとより便通が良くなるでしょう。