便秘の原因は6タイプ?漢方的原因を知って改善しよう その③
こんにちわ、天明堂薬局の中山です。
梅雨入りし蒸し暑い日が続きますね。
気が重くなっている人も多いかもしれません。
さて、今回のブログは便秘に関する記事の3回目。
今回の便秘の原因は
気虚便秘
です。
気虚便秘とは簡単に言えばエネルギー不足による便秘です。
気は心や体を動かすために必要不可欠な存在で、気が不足した状態を気虚と呼びます。
便秘においては大腸の気が重要になりますが、実は大腸と肺は表裏の関係にあり、肺の気が不足することでも便秘が起こります。
また肺は全身に津液(水分のようなもの)を巡らせる役割もあるため、肺気が不足すると大腸の潤いも失われ、便が硬くなります。
気虚による便秘は消化器系に近い脾の気虚と、呼吸器系に近い肺の気虚が関係してきます。
肺と脾が虚している人は以下のような症状がみられます
・いきむ力が弱い
・疲れやすい
・息切れしやすい
・声に力がない
・集中力がない
・浮腫みやすい
このような症状を見ると、例えば手術後の長期入院や出産による体力の低下、運動不足、喘息、ご高齢の方に多い傾向が分かります。
気虚便秘はいわゆる強い下剤は使用を控えるべきです。
なぜなら無理に下すと気を失う傾向があり、さらに気虚便秘を悪化させることになるからです。
気虚便秘の場合は、比較的穏やかな便秘改善薬を柱に脾肺の気を補う処方を併用するのが良いでしょう。
黄耆湯とよばれる処方は麻子仁の潤腸作用に黄耆の補脾肺気作用があるシンプルにして素晴らしい処方ですが、日本では入手できません。
麻子仁丸に玉屏風散などを併用すると良いでしょう。