漢方において『疲労・だるさ』は立派な病気です
こんにちわ、宇都宮市・天明堂薬局の中山です。
今日は『疲労や怠さ』について漢方的視点で書きたいと思います。
『今日は怠くて仕事にならない』
『疲れがたまって頑張れない』
おそらく地球上全ての人が経験したことがある『疲労と怠さ』。
しかしこれが『病症』と認識している人は少ないようです。
漢方において『疲労や怠さ』は『気虚』と呼ばれる立派な病症です。
漢方において『気』は『心や体を動かすエネルギー』のような存在です。
これは『気』が使われている言葉からも明白で
・気持ち→エネルギーを持っている状態
・気丈に振舞う→エネルギーを大きく使って動く
・気配り→人に自分のエネルギーを配る
・やる気→行動するエネルギー
などですね。
つまり、気がある人は
・気持ちが強い
・気丈に振舞える
・気配りができる
・やる気がある
ということです。
逆を言えば、気が不足している人は
・気持ちが弱い
・気丈に振舞えない
・気配りができない
・やる気がない
というわけです。
気は食べ物から作られる『穀気』と呼吸から作られる『宗気』が合わさったものです。
そのため、食事がいい加減であったり、胃腸が弱かったり、運動習慣がない人は気が低下している傾向があります。
特に夏に向けてダイエットを始める人は要注意です。
ダイエット中は食事制限をすることも多く気虚から疲労感を感じやすくなります。
疲労感が強く、生活に支障をきたすような極端な食事制限のダイエットは止めましょう。
また、気を増やすこと以上に重要なことが気を養う事です。
気を養うとは少し難しい表現ですが、いわゆる『十分で質の良い睡眠をとる』ということです。
睡眠が不十分ではいくら気を補っても、気の消耗が激しくなってしまいます。
そう考えると『よく食べて、よく運動し、よく眠る』という、古来から言われている養生が元気な人生を送るために必要という事ですね。
疲れていたら人生楽しくないです。
疲労感を感じない体質を作り、楽しい人生を送っていきましょう。