子供の虚弱体質に対する漢方的アプローチ
こんにちわ、天明堂薬局の中山です。
今日はお子さんの虚弱体質に関するご相談の漢方的なアプローチを書いてみたいと思います。
特に去年から始まったコロナにより、人と会う事、人が密になる事が良くないこととされ、無邪気に走り回る子供の姿は激変しました。
そのため、体力の低下や、心の低下が目立つようになり、心身ともに虚弱な状態になりやすくなってます。
親としても我が子の体力の低下は心配です。
漢方の世界における『気』はいわゆるエネルギーのようなもので、免疫力にも体力にも、心の強さにも、内臓機能にもあらゆるものを『動かす』働きがあります。
『気』が弱くなることを『気虚』と呼び、免疫力の低下、体力の低下、メンタルの低下、内臓機能の低下を招きます。
気の充実がつまり、心身の強さにつながるのですが、気を作る方法には大きく2つあります。
それが、穀気と宗気です。
少し難しいような感じがしますが、簡単に書けば
穀気→食べ物から得られる気
宗気→呼吸により得られる気
となります。
とまり、気はしっかりと食べる事、しっかりと呼吸をする事によって得られます。
ここで問題になるのが宗気です。
先ほども書いたようにコロナの影響により、運動する機会が減っていることで宗気を作る力が弱くなっている可能性があります。
中医学や漢方の世界では、宗気を効率よく増やすためには『肺』の強化が重要になります。
これは呼吸と肺が密接に関係していることからも、間違いありません。
つまり、肺を強化することが効率よく宗気の生成を促し、穀気と合わさってトータルの『気』の充実をもたらします。
漢方薬では八仙丸や麦味参顆粒などを使うことがありますが、まず大切なのは、ジョギングやランニングなどで肺を鍛えることです。
もちろん、過度な疲労になるレベルは気を消耗するので、あくまでも疲労と感じないレベルのジョギングにしましょう。
暑い夏だとついつい屋外に出ることがためらわれるため、なかなか運動が難しいかもしれません。
少し頑張って早起きして、朝活としてウォーキングやジョギングはいかがでしょうか?
気分も良くなり、気も充実して、きっと今までより元気になれるはずです。