漢方による生理痛の改善はまず原因を知る事から
こんにちわ、宇都宮市の天明堂薬局の中山です。
当店は婦人科や不妊症のご相談が7割を占める漢方相談薬局ですが、特に多い相談が生理痛です
女性にとっては仕事や遊び、勉強、人間関係にまで影響が出る生理痛は少しでもない方が良いですね
今回は漢方的に生理痛の原因を3つご紹介したいと思います。
原因が分かれば生理痛を良くすることもできます。
それでは生理痛の原因をみていきましょう。
①気滞血瘀(きたいけつお)
気滞血瘀とはものすごいざっぐりとした言い方をすると…
ストレス過多&血行不良
です
漢方には『不通即痛(ふつうそくつう)』という考えがあり、流れが悪い場所は痛みを起こすと考えています。
ストレス過多とは『気の流れが悪い状態』→『気の流れが鬱滞している』→『鬱』のことで、悶々としたりイライラしたりする生活をしている人に起こりえます。
瘀血は血行不良に近いため、運動不足、デスクワーク、入浴せずシャワーで済ます、睡眠時間が少ない、などの生活している人に多く起こります。
店頭で原因として一番多い理由です
②下腹部の冷え
冷えは気血の流れを停滞させるため、瘀血を招きやすくなり生理痛を引き起こします。
冷たい食事やクーラーの効いた部屋、ダイエットのために水分を多量に飲む、などの生活習慣をしている人に起こりやすいです。
日本人は世界的に見ても生食や冷たい飲食が多く、冷え性体質の人がたくさんいます。
近年ではスムージーやタピオカなどが流行り、冷たく消化の良くない飲食をしている女性も多くいます
食生活から生理痛が起こることもある、ということをお忘れなく…
③気血虚弱(きけつきょじゃく)
気とはエネルギー。血とは栄養と考えて良いかと思います。
気血虚弱とはエネルギーと栄養が不足した状態を指します。
このタイプの人は疲労感が強く、眩暈や立ち眩み、不安感、肌荒れ、気が弱い、などの特徴があります。
このタイプの生理痛は①②とは違い激痛というよりは弱くシクシクとした痛みが生理2~3日目くらいに起こります。
そのため、体質的に虚弱な人や産後などで体力が落ちている人に起こる傾向があります。
強い痛みではないため『私は生理痛が楽な方でラッキー』と思ってしまう人も多いですが、決して良い事ではないのです
以上が生理痛を起こす3つの大きな原因です。
大切なことはこのタイプが単体ではなく複合的に起こりえる、ということです。
店頭でご相談をさせていただくと
①+②や①+③はとても多く、ときどき①+②+③という方にもお会いします
このように複合的な体質の人が多いからこそ漢方のカウンセリングから体質を知ることが重要になってくるのです
①~③の原因を考えると生理痛にならないための生活習慣としては
運動をする 睡眠時間を十分に摂る 入浴する 冷たい飲食は避ける 生ものを避ける 腹部を冷やさないようにする
食事制限のみのダイエットをしない
などが挙げられますね
ぜひ、自分の生理痛のタイプを知ったうえで改善策や漢方薬を服用していきましょう!
そうすれば生理痛のない穏やかな毎日が過ごせると思います