辛い時こそよく眠る事が大切
生きていれば、誰しもが思い出しただけで辛い気持ちになったり悲しい気持ちになったりする出来事の1つ2つはあるものです。
皆さんも思い当たりませんか?少し目を閉じて思い出してみてください。
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どうでしょうか?
ここで一つ皆さんにお聞きしたいことがあります。
その辛い出来事を思い出した時に『その当時と同じくらいの感情』になりましたか?
おそらく多くの人は『あんな辛いこともあったなぁ』『あの時は悲しかったんだよ…』と、その当時の感情と比較すると感情が【薄まっている】ことに気が付くと思います。
実はこの【負の感情を薄める】ことに睡眠が大いに役立っているのです。
ネガティブな感情を誘発する物質はノルアドレナリンです。
ノルアドレナリンは神経を興奮させる物質であり、不安、恐怖、覚醒、集中などに関わります。交感神経を高め血圧や心拍数を高める働きもあります。
ストレスを与える人、ストレスを感じる場面に出くわした時、【心臓がバクバクした】という経験は誰しもがあるはずです。
実はこのノルアドレナリンはレム睡眠中のみ完全に脳内から無くなります。
そのため、レム睡眠は【心の傷薬】とも言えます。
日本は世界的に見ても睡眠不足の人が多く、睡眠時間が6時間未満の人は人口の4割を占めます。
平均睡眠時間にすると6時間27分で、先進国の中では最下位です。
睡眠時間が短いということはレム睡眠の状態でいられる時間も短くなり、負の感情を整理する時間が短くなるということです。
このような点からも日本人の多くは心の傷や不安、ストレスを解消する機会を自ら奪っている、ともいえるのです。
ストレス社会と呼ばれる現代日本ですが、食うに困る時代から戦国時代、戦争時代と、ストレスは間違いなく今も昔もあったはずです。にもかかわらず現代がとかくストレス社会といわれるのは、【睡眠不足が日本人のメンタルをむしばんでいるから】とも考えられるのではないでしょうか?
そういった不眠によるメンタル不安を改善するうえで漢方薬はとても意味があります。
なぜなら不眠の原因を多種多様な角度から考え、その人に合った漢方薬を提案できるからです。
『よく眠れるようになってから部下にキレなくなった』
『よく眠れるようになってから学校に行けるようになった』
『よく眠れるようになってからアルコールをやめられた』
これらは実際に漢方薬で睡眠の質が改善されたお客様の声の一部です。
睡眠の質を良くすることがメンタルの安定につながり、安定したメンタルが幸福感の高い穏やかで健やかな人生につながると考えています。
人間は生きていれば辛い経験は避けられません。
しかし、その辛い経験によるトラウマを改善するのは言うまでもなく質の良い睡眠なのです。【大概の嫌なことは寝れば忘れられる】そんな人が周りにもいると思いますが、それはまさに質の良い睡眠をとれているからなのです。
漢方や中医学はその人の体質や精神状態に応じて適切な漢方薬を提案し、より良い睡眠をもたらします。
トラウマを改善するためにもまずは眠りの質から見直してみましょう。