【理由もなく涙が出る】漢方的原因とは?
こんにちわ、天明堂薬局の中山です。
ふとした時に涙がポロリと流れ、心が震えてしまう。
そんな経験ありませんか?
悲しいことがあって涙を流す経験はありますが、時として人はわけもなく涙が流れたり、心が震えてしまう事があります。
その場合、漢方的に考えると五臓の中の『肝』が弱っている可能性があります。
中医学の世界では五臓(肝・心・脾・肺・腎)に対応する五液というものが存在します。
それぞれ…
肝→涙
心→汗
脾→涎
肺→鼻水(涕)
腎→唾
になります。
そのため、肝が不調になると涙が出やすくなったり逆に出にくくなったりします。
そして肝に対応する五季は春のため、春は肝の調子が悪くなりがちです。
そして厄介なことに春に対応する五志は「怒」です。
ここでの「怒」は「ストレス」に近く、ストレスを感じやすい毎日を過ごすと肝の働きが悪くなります。
つまりまとめると
春先にストレスを感じやすい生活をしている→肝の働きが乱れる→涙が出る
という具合なのです。
訳もなく溢れる涙は「体が強いストレスを感じているサイン」とも言えるのです。
そのため、自然と涙が出てしまう人はストレスを緩和するような漢方薬をベースに対策を練ります。
ストレスによる肝の不調を防ぐにはやはりストレスになる原因を遠ざけたり、リラックスする時間を確保することです。
夜更かしを避け、可能であれば少し早起きをして朝日を浴びながら散歩するなど、緊張した心と体をほぐすように生活しましょう。
中医学や漢方の世界では古来よりストレスが体に与える不調について多くの研究がなされており、生薬をメンタルトラブルに活用することは非常に有効な手段です。
今、ポロリと涙が出てしまう人は、無理せずに一度ご相談くださいね!