『キレる人』の特徴を漢方的解説
こんにちわ、宇都宮市・天明堂薬局の中山です。
最近テレビを観ていると
『カッとなってしまった』
『怒りが爆発した』
『我慢ならなかった』
などが原因で起こる事件が多い印象があります。
いわゆる『キレる人』による事件なのですが、このような事件が起こるとその人の生い立ちや性格に言及されることがありますが、『体調』に言及されることは少ないように思います。
しかし、漢方や中医学の世界では『キレる』にも一定の体質的不調があると考えます。
今回は『キレる人』の体質について漢方的解説をしたいと思います。
キーワードは肝火上炎です。
少し難しい言葉のようですが、少しかみ砕いて書くと
肝の火が過剰になり上半身(特に頭部)が炎のように燃え上がる
と言えます。
これでもまだ少し難しいですね。
もっともっとかみ砕いて書くと
イライラや鬱の感情が煮詰まって一気に爆発し攻撃的になる
というイメージです。
漢方や中医学において肝には『疏泄機能』というものがあります。
疏泄とは『気血の流れをコントロールする』という意味があり、疏泄が乱れるとは『気血の流れが乱れてしまう』という意味になります。
いわゆる疏泄機能とは『自律神経を整える機能』に近いものです。
そのため『肝』の機能が低下している人は自分で感情をコントロールすることが難しくなります。
また、気とは『エネルギー』のような存在です。
私たちが毎日、心と体を元気に動かすためには気の存在が不可欠です。
しかし気は過剰にあり過ぎると威圧的、攻撃的にもなります。
気が大きい人
血気盛んな人
など、気が多い状態は何となく『攻撃的・威圧的』なイメージがありますね。
まとめると、気が大きい人が肝の乱れにより過剰に頭に上昇すると、衝動的で抑制のきかない攻撃性が出るということが考えられます。
肝の乱れは
・日々のストレス
・過剰な飲酒
・揚げ物、高カロリーな食事
・運動不足
・睡眠不足
などが原因で起こります。
そう考えると、
ストレス過多な生活をしていて、そのストレスをアルコールや食事で解消し、睡眠の質も低下している人
というのは注意が必要かもしれません。
心と体は表裏一体です。
心の不調は体の不調。
体の不調は心の不調。
そう考えると、性格的な問題も体調を改善することで良い方向に行くかもしれませんね。