葛根湯の副作用をおさらいしよう
こんにちは!宇都宮市・天明堂薬局の中山です。
みなさん、お元気でしょうか?
寒くなると風邪やインフルエンザ、コロナの流行が心配ですよね。
西洋医学的な治療以外にも東洋医学つまり漢方や中医学による治療も注目を浴びています。
風邪と聞くと『風邪には葛根湯』が有名なフレーズです。
病院でもドラッグストアでも見かける事が多いため、漢方薬の中でも馴染みのある処方の一つと言えます。
しかし、その認知度とは裏腹に『葛根湯の副作用は?』と聞かれると実はあまり認識していない人も多いのではないでしょうか?
今日のブログでは皆さんと一緒に葛根湯の副作用についておさらいしていきましょう。
葛根湯の副作用
そもそも葛根湯は辛温解表薬というお薬の一つで、体を温め発汗させながら風寒邪(ふうかんじゃ)を追いはらうのが目的の処方です。
葛根湯の副作用を語るうえで処方構成の『麻黄』はとても重要です。
麻黄には心臓や血管に負担をかける交感神経刺激薬のエフェドリン類が含まれています。
そのため、高血圧や心臓病、脳卒中既往など、循環器系に病気のある人は慎重に用いる必要があります。
さらに言えば、交感神経を優位にするため食欲不振や胃部不快感、吐き気などにも注意が必要ですし、就寝前に服用することで入眠が難しくなることも考えられます。
イライラやのぼせを引き起こす可能性もあります。
また、そもそも論ですが、葛根湯は体力が充実している人が服用するものであり、虚弱体質や高齢者にはあまりお勧めできないものです。
虚弱体質や高齢者は参蘇飲などの方が良い場合もあります。
まとめ
葛根湯は有名な処方でありますが、実は意外と副作用も多く『飲む人を選ぶ処方』でもあります。
『風邪には葛根湯』というキーワードが広まっているがために、安易に服用してしまい副作用を感じる場合もあります。
本当に自分に合う漢方薬なのかどうかを薬剤師に確認するようにしましょう。