イライラして攻撃的になる、それは性格の問題ではなく体調不良が原因かも
こんにちわ、栃木県宇都宮市・天明堂薬局の中山です。
今日は体調不良が性格をも変えてしまう事例を一つ紹介したいと思います。
皆さんの周りには以下のような人はいませんか?
・ちょっとしたことですぐにイライラしたり口調が強くなる
・短気で人の話すことをじっくり聞けない
・目つきが鋭くて充血しやすい
・高圧的な態度をとる
実はこれ、単なる性格に難がある人、では片づけられないことがあります。
漢方や中医学の世界では『怒りは肝を傷つける』という考えがあります。
ここでの『怒り』は『ストレス』に意味合いが強く、ストレスがかかる毎日を過ごすと『肝熱』や『肝火』と呼ばれる精神的な熱症状を生むことがあります。
精神的な熱症状というのがイライラ、攻撃的、短気を表しています。
特に体力がある人は体内にたくさんのエネルギー(熱)を持ち合わせているため、肝火が大きくなりやすくなります。
漫画『ドラえもん』のジャイアンも私から言わせれば『肝熱』『肝火』を起こしやすい特徴を持っています。
体格が良く人の忠告を無視する傾向があり、怒りやすく、眼が充血しやすく、顔も紅潮しやすく、暴力をふるう。
まさに『肝火』『肝熱』の特徴です。
女性の更年期でも同じような症状がみられることがありますが、単なる更年期障害と片付けてしまうと、本当の体調不良の原因を見落とすこともあり適正な漢方薬の選定が難しくなる場合があります。
目に見える状況だけで判断せずに、体格や年齢、生活状況等、判断には細心の注意が必要です。
漢方薬としては熱を取り除き、気の巡りを良くする漢方薬が第一選択薬となります。
有名なところでは竜胆瀉肝湯や釣藤散がありますね。
しかし、根本的に改善には『長期的なストレスの原因を取り除く事』になります。
自分にストレスを与えて続けるものからは積極的に距離を置く事、また運動や入浴など気の巡りを良くする時間を確保するようにしましょう。
今回は体調不良が性格にまで影響してしまう事例を紹介しました。
こう考えると身の回りの少し困った人も単なる性格の問題ではなく、なにか体調不良があるのかもしれません。
そう思って接すると少し相手への見方も変わってくるかもしれませんね。