『鬱』を改善する漢方
こんにちわ、宇都宮市・天明堂薬局の中山です。
立春も過ぎてしばらく経ち、春を感じる日差しになってきました。
この時期になると、やはりというか当然というか、『鬱・イライラ』のご相談が増えてきます。
特に鬱は病院の薬さえ飲めば解決!という問題ではないので、軽度のうちに改善したいものです。
今日はそんな鬱について少し書いてみますね。
中医学において人体を構成する3つの重要な要素があります。
それが気・血・水です。
特に気はエネルギーのようなもので肉体的にも精神的にも活動させる重要な要素です。
気がないと
気持ちが弱い
気配りができない
気力が沸かない
気丈にふるまえない
やる気が出ない
と、なります。
ですから気はないよりあったほうが良いのですが、実は気は『あるだけ』ではダメなのです。
気は絶えず『流れてこそ』、その役割を果たします。
ちなみに気の流れが悪い状態を『気の流れが鬱滞している』と表現しますが、まさに鬱滞が『鬱』なんです。
皆さんがいわれる『鬱になる』は『気の流れが悪い』ということです。
気をしっかり作って流す、これが出来ている人がいわゆる『人生を楽しんでいる人』といっても過言ではありません。
では、どうすれば気を作れるのか?どうすれば気を流せるのでしょうか?
①気を作る方法
気は呼吸から得られる気と、食べ物から得られる気の合算で作られています。
他にも生まれながらの気(先天の気)もありますが、これは生まれ持ったものなのでどうすることもできません。
二つの気のうち、肝心なのは食べ物から得られる気です。
胃腸虚弱者は食べ物から気を作る力が弱くなりがちです。
アルコール、冷たいもの、油っこいもの、食べ過ぎも胃腸に負担をかけるので、控えるべきです。
温かく消化の良い食事を心がけるだけも『気を作る体質』に変化できるので意識してみましょう。
漢方薬では胃腸機能改善を目的としたものが多々あります。
処方により性質が変わるので、必ず専門家にご相談の上、服用してください。
②気を流す方法
気と血は流れが比例します。
専門用語では『気血船同(気と血は同じ船に乗る)』と言われています。
つまり、血行不良の人は気の流れも悪くなる、ということです。
逆を言えば血の流れが良くなると気の流れも良くなります。
皆さんも、運動をして血行が良くなると、気持ちが爽やかになった、リフレッシュした、という経験があるはずです。
これがまさに気血船同なのです。
気の流れを良くするには運動以外にも、笑う、歌う、会話する、などがあります。
気心知れた友達と運動したり、おしゃべりしたり、カラオケしたり、そんなことが気の巡りを良くする一番のお薬になります。
逆を言えば、独り暮らしで運動もせず、会話する相手もいない、同じ空間にずっといる、という状況は一番鬱になりやすいとも考えられます。
ご家族の中で独り暮らしをされている方がいれば、こまめに連絡を取ってあげてくださいね。
ということで、鬱にならないためには気を作り気を流す!そのためには、胃腸にやさしい食事を心がけ、運動や会話、歌を歌う。
が生活養生になります。
それでも鬱々やイライラが出てしまうのであれば漢方薬の出番です!
心の気を高めて、スーッと気を流す漢方薬で、鬱々とした毎日が少しでも楽になりますように!
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