秋の鬱。優しく効いてくれる漢方薬
こんにちわ、天明堂薬局の中山です
秋は自律神経が乱れがちになるってご存知ですか?
その原因は秋特有の季節の特徴にあります。
秋は寒暖差が大きく、また天候が変わりやすく気圧の変化も激しくなります。
我々はもちろん動物ですから、天候が乱れやすくなると体調も乱れやすくなります。
同じような天候は春にも言えます。ですから春と秋は自律神経が乱れやすい季節なのです。
春と秋は何が違うのか?それは
春→徐々に気温が上昇し、日照時間も長くなる
秋→徐々に気温が下降し、日照時間が短くなる
そのため
春→エネルギーが昇りがち→躁(興奮)状態に出やすい
秋→エネルギーが下降しがち→鬱(鎮静)状態に出やすい
という特徴があります。
そのため、秋のように鎮静状態になりやすい場合にはそれに適した漢方薬の服用が必要になります。
ストレスを改善するには疏肝理気の生薬が入ることはもちろんのこと、活血の生薬の生薬も気血船同の原理から考えると必要です。
また、気虚の状態では気を押し流す力も弱いため、精神的・肉体的に疲労感がある場合は補気の生薬もあると良いでしょう。
気と血は気血同源の理論から考えると気血双補したほうが良いので、補血薬も少量でもあると良いと思いますし、特に女性は生理により出血する傾向がありますので、補血薬は重要です。
そのような点から考えると
逍遥顆粒(しょうようかりゅう)
は秋のトラブルに非常に理にかなった処方と考えられます。
逍遥顆粒は柴胡や薄荷など気の流れを良くする生薬があり、当帰や白芍など補血作用のある生薬もあります。
具体的な補気薬はありませんが、白朮や茯苓、甘草は脾の働きを高めるので気血を生成する力を高めます。
もしも疲労感が強い場合は人参や黄耆を合わせると良いでしょう。
もちろん、漢方薬は体質や環境などにより厳密に検討する必要があります。
今回は『季節』という点にフォーカスして書いてみました。
逍遥顆粒は配合生薬を見る限り安心して服用できますので、秋の精神的疲労が重なる方は試してみても良いかもしれません。