とちぎ朝日掲載 やさしい漢方相談 VOL01 2010年4月2日付

まずは自分の体の事を知りましょう!

漢方相談をしていると「最近、精力剤や滋養強壮剤を飲んでも元気がでない。朝起きるのがつらい。日中だるい」と悩まれているお客様が多い事に気付かされます。滋養強壮剤は中医学では補剤に分類されます。主に栄養などの不足からくる体力の低下に用いられる為、体の不調の原因が栄養の不足ではない場合には効果が出にくいこともあります。逆に不必要なものを摂取することで害になることさえある為注意が必要です。

現代日本では、飲みすぎ、食べすぎ、ストレス過剰、運動不足など、ため込むことで健康を害する人の方が多いのではないでしょうか?このケースに当てはまる人は足りないものを補うよりも、体に溜まった余分なものを取り除いて、本来持っている気・血・水の流れをスムーズにする方法が適していることが多いのです。気や血の巡りが良くなると、気持ちが元気になったり活発になると考えられているからです。特に春という季節は中医学では気の巡りが悪くなる、つまりはストレスを感じやすい季節とされています。ストレスでついつい、食べすぎ、飲みすぎになりがちな人は要注意です。

中医学における健康改善は、自分の体を知ることから始まります。自分に何か不足し何か余分に溜まっているのかを知ることで、その人の健康法が見つかるのです。たった一つの大切なお体を是非、ご養生ください。